豆まき
鬼は外福は内
飛び跳ね笑顔の子どもには
祓う厄などありはせぬ
今は遠くの想い出も
今日のこの日は近くなる
幼い頃の記憶の先は
日々のコトバにかき消され
特別だった今日が終わる
ハレノヒ
いつか思い描いてた
このときを貴方へ
繫ぐことができて
ただただ嬉しい
喜びも悲しみも
一歩踏み出せないとはじまらない
完璧になろうと
失敗を怖れても
なんにも変わらない
そんなニンゲンにハレノヒはこない
吐息
いつもギリギリのところにいたくて
正解と不正確の真ん中
不確実で
不安定なまま
夜を迎えたい
真実なんて幻想で
僕等はいつも夢のなか
粒子に分解する前に
星の吐息でため息をつく
滲む
悲しみに蓋をしたはずなのに
滲み出してきた
僕が必死で見ないフリをしたことを
キミは知っていたの
見たくなかったんじゃない
怖くて恐ろしくて
目をそらすことでしか
僕がタモテナカッタンダ
ゆれる
ゆらゆらと
言葉がつづいて
あたしのなかを流れていく
鼓動が空気と触れ合い
音を響かせる
おはよう
こんにちは
こんばんは
ほら今日がはじまるよ
ビン
冷たい言葉がつまってる
海へと微笑み続けても
キミは彼方に消えていく
陽炎の先に答えはない
空気になった人魚姫
クルクル
まわる仲間達
明日になれば
忘れてしまう
誰も知らない
さざなみのおと
ファイル
綴って
綴じて
分類し
次の機会に活かそうと
準備をしている
わたしの手
眼の前のものに
集中しなきゃ
いけないの
答えは出ないままなのに
次の機会はもうこない