声
やたらと
きみの声だけが 響いてくる
みんなが いる教室で
休み時間の 10分間
ざわざわとそれぞれが話している
端っこにいるのに
声が聞こえると
僕の耳は 勝手に集中してしまう
しょうがないのか
自分の意思なのか
僕もよく分からない
でも 君は 僕の 声を 知らないだろうな
杭
信じられないことが
普通に起きる毎日
普通ってなんだろう
当たり前ってなんだろう
考えてみる
僕にとっての普通は
君のとっての当たり前じゃなくて
君にとっての普通は
僕にとっては意外で
枠を超えていけ
出る杭は打たれる
びっくりすることも
驚くことも
今では日常になってしまった
でも
君はまだ
枠の中にいるの
僕は
気付いたら
外に出てしまっていたみたいだ
こっちの方は
空気がしっかり吸えるみたいだ
息苦しいことがあたりまえで
苦しいことにも
僕は気づかなかった
場所は同じ
視点が変わる
ほら 景色が変わっていく
僕らの世界は
虹色に 輝いていた
ガムシロップ
甘いものが欲しくなる
同じ味
少しだけ
垂らしてみる
滴る
細い糸
透明で
キラキラした
液体は
螺旋状の
軌跡を
残す
足されたものが
分からない
必要だったのか
必要ではなかったのか
僕の
グラスに
流れてくる
イメージの
先に
君が
通り抜けていく
最後の砦
うむうむ
ふむふむ
なるほどですね
そうなんですね
受け身の自分が
嫌になる
僕の心はどこにある
君の心はどこにある
もう僕にはいらないって言われたけれど
大切な事はきっと君の中にある
受け身だなんて言わないで
僕はもう君のことを裏切らない
だからきっと僕を必要としてくれるだろう
愛してるって言ってくれよ
大切だって言ってくれよ
受け身の君はもういやだ
僕が君を守る
砦になりたい
あいだ
可愛いと
美しいの
間には
何があるの
ぼくと
きみの
間には
なにがあるの
もうすこしで
完成しそう
あとすこしで
達成しそう
願った未来は
どこに消えたの
それは
終わってしまったのかな
僕は
君に何かを
伝えたかったのかな
猫が
道端で
ゴロゴロしていた
今日は
曇りのままだろうな
夜明け
神様が眠りにつく
この月夜に
君の歌を奏でよう
オクターブのハーモニーを超えて
君にしかだせない
メロディーで
もう少しだよ
夜が空けるよ
星たちが眠りに着く頃
僕たちは目を覚ます
明日の
おはようは
君の
笑顔から
始まっていく
もうここには
いない
友達も
群青色の空の中に
微笑んでいる
まだまだ先は長いけど
たぶんこのまま
僕は生きていく
後悔なんてしないよ
僕はぼくだから
大好きな
ことだけ
口ずさんでいく